過去に活動した研究会

研究会テーマ

研究会 No.31(2009年下期 9月設置)
座長/北岡 信夫氏(三井住商建材株式会社)
研究会テーマ
最近の企業不正事例にみるガバナンスのあり方
  要旨
  1. 2008年〜2009年に公表された企業不正事例を実証的に研究することにより、ガバナンスのあり方を研究する。
  2. 2008年7月米国3団体 内部監査人協会(IIA)、公認不正検査士協会(ACFE)、及び米国公認会計士協会(AICPA)が公表し、本年5月邦訳出版された"Managing the Business Risk of Fraud: A Practical Guide"(企業不正リスク管理のための実務ガイド)を分析の切り口として用いる。
  3. 近年、会社法・金融商品取引法の法的側面の影響等を受け、不正事例に対する情報開示の考え方が変化してきていることを背景に、各企業のニュースリリースにて、不正事例が積極開示されている。また、不正事例発覚を受け、その調査に当たり、客観性を目的に、第三者委員会を組織し、その調査報告書を開示する例が増えている。これらニュースリリース・第三者調査報告書を研究材料として取り上げる。(取り上げる予定の事例(案): 2008年〜2009年前半にかけて公表されたもの)
研究目標
  1. 原因分析、再発防止策、等個別テーマごとの分類・検証
  2. 調査報告書の検証・内容評価
  3. 不正の発生原因から推測されるガバナンス・内部統制上の問題点
  4. 監査役制度(監査役及び監査役会)を含めた我国における不正ガバナンスのありかた
  5. 内部監査の不正ガバナンスへの貢献
  6. 第三者委員会組成について
  7. その他、情報開示の評価等
活動方法
月1回会合、議論を経て、まとめの段階で合宿討議
メンバー募集
終了しました。

座長:北岡 信夫(きたおか のぶお)CIA CFE
会社名・所属:三井住商建材株式会社 常勤監査役 
経歴と強み:CIA、CFE、等を通じた自習・研修・研究会交流で、時代に即した感覚を磨き、常識を常にリフレッシュすることに心がけてきたつもりです。今回は、不正事例の実証的な研究に加え、日本独自のガバナンス形態である監査役制度との関わりにおいて、有効なガバナンスをどう構築してゆくべきか、についても考察したいと考えています。

メンバー: 北川 尚史(きたがわ ひさし) CIA
会社名・所属:株式会社SKテクノロジー 常務取締役管理部長
経歴と志望理由:興銀、みずほコーポレート銀行時代は、長期にわたり海外監査やシステム監査に従事し、内部監査人協会の当初からの金融部会メンバーとしても活躍しました。
H15年4月から鈴木金属工業株式会社へ転職。企画担当後、昨年はRM・内部監査室長としてSOXに携わりました。H21年7月から、鈴木金属工業株式会社の子会社統合に伴い、(株)SKKテクノロジー常務取締役管理部長に転籍し、経営に携わっています。新会社で統制を実践したいと考えています。

米本 薫(よねもと かおる) CIA
会社名・所属:三井物産グローバル・メタル・マネジメント株式会社 シニア マネジメント アドバイザー
経歴と強み:これまでのCIA公認内部監査人、内部監査士、情報システム監査士、ACO環境監査等の資格取得研鑽と、内部監査・監査役監査の実践に加え現在の経営監査を通じ経験も深化し、研究に貢献出来ると思います。4年間「戦う監査役」「行列の出来る監査役室」を標榜して三井食品の経営再建に取組み、食品卸業では内部統制NO.1と評価を受けるようになり、収益V字回復にも成功しました。現在三井物産鉄鋼製品本部の関係会社の経営監査人として、リーマンショック以来傷んだ関係会社の経営改革支援に取組んでおります。
今年度はオーソドックスなテーマに戻り、企業不正の事例研究を通じ企業不正とその情報開示のリスクをどうコントロールするのかの指針を明確にして行きたいと考えております。

中川 哲央(なかがわ てつお) CIA
経歴:本年3月まで、社団法人日本能率協会で地球温暖化対策支援室 検証審査部長を務め、地球温暖化の原因と見られる二酸化炭素の削減事業の検証業務に携わり、検証機関としての独立性、公平性を担保する内部統制体制の構築を行った。また、二酸化炭素削減事業に対してはその適合性、正確性の面からの検証、並びにモニタリング・算定体制の有効性の検証についての方法論の確立、並びにその実施を行ってきた。
・現在は、日本能率協会のISO9001、同14001の審査員として、また温室効果ガスの検証人としての業務を行っている。
・また、2006年5月までは三井物産株式会社に勤務しており、同社において環境に係わる国際認証規格であるISO14001に基づく環境マネジメントシステムの構築、運営推進に約9年の経験のほか、国内外事業会社の工場実査を約100社実施し、環境に係わる内部統制の監査・検査体制について助言・指導を行なってきた。
・CIAフォーラムにおいては、環境管理と内部監査研究会(2004、2005年)、内部統制が株価に与える影響研究会(2006年)、買収防衛策に関するガバナンス研究会(2007年)において座長を務める。
志望理由:不正防止のためにはどのようなカバナンスが必要か、また再発防止のためにはどのような対策が必要かを中心に、CIAとしての役割に生かせるものを学び取っていきたいと思い、本研究会に参加することとしました。

阿部 茂(あべ しげる) CIA
会社名:杏林製薬株式会社 常勤監査役 
経歴と志望動機:生産部門を経た後監査室勤務となり、8年間、研究開発、生産、営業、管理部門と、社内全部署の内部監査を担当してきました。今回の研究会では、事例を通して、不正防止に有効なガバナンスとは何かを考え、自己の業務にも活かしたいと思います。

大庭 勝彦 (おおば かつひこ) CIA、CFE、CCSA、CFSA、CISA
会社名・所属:三菱商事株式会社 新産業金融事業グループ GCEOオフィス 内部統制・監査 総括担当
経歴:ファンド投資業務、金融子会社CFO等を経て、内部監査・内部統制業務を担当してからは6年目です。関係会社の非常勤監査役を数社兼務。
志望理由:企業不正防止に係わるガバナンス・内部統制・内部監査のあり方等事例に沿って考えていきたいと思います。

守田一徳 (もりた かずのり) CIA
経歴と強み:日本長期信用銀行時代は経営企画、経営管理畑中心でした。転職後内部監査に従事するようになり7年経過しました。現在はフリーで、充電に努めています。企画マンとして社内外の問題を適切に抽出し、対応策を企画・推進していく訓練を受けたことが、内部監査に大変役立っています。 志望理由:不正(特に組織的な不正)に対しどのようなガバナンスが必要か、また内部監査はガバナンスにどのような貢献ができるのかを事例研究を通して考えていきたいと思います。

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